フロントをくぐった瞬間、耳に届くメロディーは「ようこそ」の第一声。

ホテルや旅館では、香り・照明と並び BGM が“滞在価値”を決めるキーコンテンツ です。

本記事ではロビー・客室・大浴場など空間別の役割から、失敗しない選曲ポイント、すぐ使える具体曲までを網羅。

音の演出で“また泊まりたくなる”記憶をデザインしましょう。

この記事を最後まで読むと
  • ホテルや旅館の雰囲気に合うBGMがわかる
  • ホテルや旅館での空間体験をぐっと引き上げるBGM運用術がわかる

なぜ宿泊施設に BGM が必要なのか

チェックインからチェックアウトまで——ゲストは五感でホテル・旅館を評価します。

視覚や味覚と同等に、聴覚は滞在体験の満足度を左右

  • 期待感の演出
    ロビーに広がる壮麗なストリングスは「非日常の始まり」を告げるファンファーレ。
  • 空間ごとのメリハリ
    レストランは食欲を高める明るいテンポ、大浴場は心拍を落ち着かせるスローテンポでシーンを切り替え。
  • ブランドイメージ強化
    北欧デザインホテルと”和”旅館では似合うコード感がまったく異なります。BGMがコンセプトを耳から補強。

BGMマガジン
編集部

ロビーで聴いた曲がエレベーターでも同じだと、単調に感じる方も多いそうです。ゾーニングは大切ですね。

場所・時間・季節で変える BGM 活用術

ワンフロアに流しっぱなしはもう古い!

「どこで・いつ」まで設計してこそ上質なおもてなしになります。

ロビー

チェックインピークは行列ができやすいので、ボサノバやピアノジャズで“心地よい待ち時間”を演出。

夜は照度を落としてラウンジ系アンビエントに切り替え、滞在モードへ。

客室フロア

廊下には足音をマスキングする アコースティック・ギターのインスト

客室 Bluetooth スピーカー用 QR コードで「お休みプレイリスト」を提供すれば顧客満足もアップ。

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編集部

季節プレイリストを用意しておくと、BGM担当が休みの日でも安心ですよ。

レストラン

朝食=爽やかなフレンチポップス

ランチはカフェ系 BGMで会話を弾ませ、ディナーはスロージャズでワインを後押し。

大浴場・スパ

水音や低周波が響きやすい空間は、自然音+シンセパッドがベスト。

露天なら虫の声・篝火のパチパチ音を加えて臨場感を。

失敗しない選曲 3 原則

  1. コンセプト一致
    南国リゾート × ハワイアン、歴史旅館 × 雅楽など。
  2. 音量 = 会話を妨げない 55〜65dB 程度
    複数スピーカーを小さく分散し“音の陰影”を作る。
  3. 著作権クリアは必須
    業務用 BGM サービスやライセンスフリー音源でトラブル回避。

今すぐ聴いて参考に!おすすめ 4 曲

以下の曲自体は著作権の問題で流すことはできませんが、ぜひ曲と空間のイメージをフィットさせるために聴いてみて下さい。

「この曲に似た雰囲気で」という探し方にも役立ちます。

Girl from Ipanema / Stan Getz & João Gilberto


ボサノバの代名詞ともいえる世界的スタンダード。

ロビーの朝〜昼に流せば、南国リゾートホテルに爽やかな海風を運びます。

Take Five / The Dave Brubeck Quartet


5拍子のクールなリフが光るモダン・ジャズの代表曲。

シティホテルのラウンジバーや客室階の廊下で、大人の知的な余韻をプラス。

人生のメリーゴーランド(Merry-Go-Round of Life) / 久石譲


映画『ハウルの動く城』のテーマでおなじみ。

ストリングスとピアノの透明感が、チェックイン後のロビーを“物語の入口”に変えてくれます。

春の海 / 宮城道雄


琴と尺八が織り成すアンビエント。

和旅館の中庭ライトアップや囲炉裏ラウンジで“和モダン”を格上げ。

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編集部

上記 4 曲を参考に、ご自身のホテル・旅館の空間に合った曲を 10 曲ほど並べると自然なプレイリストになります。

まとめ:BGM は“無形のアメニティ”

  • 耳から世界観を伝える 最速ツール
  • シーン別 × 時間帯 × 季節 でメリハリを
  • 著作権/音量/コンセプト の 3 点さえ押さえれば投資以上のリターン

音楽が変われば、同じインテリアでも空気が一変します。

今日から BGM を“音のインテリア”としてアップデートし、ゲストに「また泊まりたい」と思わせる余韻を残しましょう。

ABOUT ME
BGM House ディレクター K.G.
店舗BGM配信サービス「BGM House」ディレクター。 これまでに1,000曲以上の店舗用BGMをプロデュース。「空間の音」を起点に、美容サロン・カフェ・小売店など、ブランドの世界観を深める空間演出を手掛ける。 また、事業家としての側面も持ち、ゼロから事業を立ち上げた起業経験に加え、東証プライム上場企業での新規事業開発にも参画。 「感性(音・ブランディング)」と「論理(事業開発・マーケティング)」の両輪で、年商1,000万円〜10億円規模の事業者・ブランドオーナーの実践的な伴走支援を行っている。